妊娠中「漢方薬はすべて安全」は間違い!葛根湯もダメ?使ってよい漢方とダメな漢方とは?!

こんにちは!薬剤師ママのみいゆです。

妊娠中の薬、漢方薬ならすべて安全だと思っていませんか?

確かに、ほとんどの漢方は妊娠中でも安心して使えますが…
実は漢方薬の中には妊娠中に注意すべきものがあります。

今回は妊娠中に注意すべき漢方薬と、使える漢方薬について書きたいと思います。

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妊婦に禁忌の生薬

まず、妊婦に禁忌の生薬ですが、これには 巴豆・大戟・斑猫・商陸・麝香・三稜・莪朮・水蛭・虻虫 があります。

しかしこれらは保険適応のある製剤(一般に処方される薬)には入っていないので、漢方薬局で調剤してもらったり、個人で購入する場合に注意が必要となります。

妊婦が注意すべき生薬

次に、注意すべき生薬としては大黄・芒硝・桃仁・牡丹皮・紅花・附子・麻黄・牛膝・薏苡仁があります。
もちろん禁忌ではないため、絶対に使ってはいけないという訳ではありませんが、避けた方が無難です。

以下に、それぞれの生薬を注意すべき理由と、含まれる漢方処方をまとめました。

大黄(ダイオウ)

大黄は腸を刺激してぜん動運動を促し、便秘を改善する作用があります。

しかしこれが子宮に作用することによる子宮収縮作用、また骨盤内臓器の充血作用により早産・流産を引き起こす可能性があるため注意が必要です。

また、母乳中に分泌され、赤ちゃんが下痢になってしまう可能性があるので、妊娠中・授乳中ともに注意すべき生薬と言えるでしょう。

大黄が含まれる漢方処方:
大黄甘草湯、桃核承気湯、麻子仁丸、防風通聖散、大黄牡丹皮湯など


桃仁(トウニン)、牡丹皮(ボタンピ)、紅花(コウカ)

桃仁、牡丹皮、紅花は駆於血剤(くおけつざい)に分類される生薬です。
駆於血剤というのは血の滞りを改善する薬のことをいいます。

いずれも子宮収縮作用があり、早産・流産の可能性があるため妊娠中は注意が必要です。

桃仁・牡丹皮が含まれる漢方処方:
桃核承気湯、桂枝茯苓丸、大黄牡丹皮湯など

紅花が含まれる漢方処方:
通導散、折衝飲、葛根紅花湯など

芒硝(ボウショウ)

芒硝は瀉下(しゃげ)作用・利尿作用のある生薬ですが、こちらも子宮収縮作用があるため妊娠中は避けましょう。

芒硝が含まれる漢方:
調胃承気湯、防風通聖散、大黄牡丹皮湯など

附子(ブシ)

附子は利尿、強心、鎮痛、鎮静などに効果のある生薬です。

子宮収縮作用があることのほか、附子の副作用が出やすくなる可能性があるため妊娠中は使用を避けましょう。

附子が含まれる漢方:
真武湯、桂枝加附朮湯、牛車腎気丸、八味地黄丸、大防風湯など

牛膝(ゴシツ)

牛膝は利尿、浄血、通経作用などがある生薬です。
こちらも子宮収縮作用があるため妊娠中は避けましょう。

牛膝が含まれる漢方:
疎経活血湯、牛車腎気丸、大防風湯、牛膝散など

麻黄(マオウ)

麻黄は鎮咳、去痰、発汗作用などがある生薬です。

麻黄は強い発汗作用があり、妊婦の体力を消耗してしまう可能性があります。

また、麻黄に含まれるエフェドリンという成分は胎盤を通過し、胎児心拍が増加する可能性が示唆されているため、妊娠中は避けた方が良いでしょう。

麻黄が含まれている生薬:
葛根湯、小青竜湯、麻黄湯、麻杏甘石湯、薏苡仁湯、越婢加朮湯など

「葛根湯もダメ?」と思いますよね。

…実はそうなんです。あれだけ推してたのに (^^;

葛根湯の効果に関する記事はこちら↓

ただし葛根湯の場合は服用期間も短いので問題ないと、医師も理解の上処方しているケースが多いです。

しかし、できれば使用しない方が良いのも事実なので、葛根湯以外に使える風邪薬については後述しますね!

薏苡仁(ヨクイニン)

薏苡仁は肌荒れやイボなどに効果のある生薬です。
以前、水いぼ治療法の記事でも紹介しましたね。

水いぼ治療に関する記事はこちら↓

こちらは早産・流産などの科学的根拠はないのですが…古くから避けるべきだと言われています。
(一説には原料のハトムギに麦角菌が感染し、麦角アルカロイドという子宮収縮させる物質を作ったからだとか…)

麻薏苡仁が含まれる漢方:
麻杏薏甘湯、薏苡仁湯など
またその他、美容目的のサプリメントにも配合されていることがあります。

飲んでしまったけど大丈夫?

しかし前述したように「絶対ダメ!」という訳ではなく有益性が上回る場合は使用可能なので、理解した上であえて処方する医師もいます。
妊娠中であることを理解した上で処方されている場合はそれほど心配する必要はないと思います。

自己判断で飲んでしまった場合でも、妊婦検診などで指摘されていなければそれほど問題はありません。

しかし漢方も一般的な薬と同じように、内服は慎重に行わなければなりません。
今後は自己判断ではなく医師と相談の上、内服するようにしましょう。

風邪をひいたらどの漢方を使えばいい?

妊婦に使える漢方には次のようなものがあります。

  • 香蘇散(こうそさん)…風邪の初期症状
  • 桂枝湯 (けいしとう)…風邪の初期症状
  • 参蘇散(じんそいん)…長引く風邪に咳、痰、熱、頭痛など
  • 小青竜湯(しょうせいりゅうとう)…さらさらした鼻汁・痰
  • 麦門冬湯(ばくもんどうとう)…乾いた咳、粘稠な痰

※小青竜湯も麻黄が入っていますが、葛根湯ほどの発汗作用はなく、風邪の場合は短期間での服用となるため問題ないとする考えが多いです。ご参考までに。

おわりに

以上、妊娠中に使える漢方薬・避けるべき漢方薬についてまとめましたがいかがでしたか?

妊娠中は通常の薬だけではなく漢方薬にも制限があり、特に風邪などの病気をしたときは辛いものです。

基本的に薬は選べば大丈夫ですが大切な赤ちゃんに関わることです。
自己判断せず、きちんと医師・薬剤師の指示通り内服しましょう。

また、内科などに受診したときは妊娠中であることを伝え、飲みたくない薬があれば先に言っておきましょう。

赤ちゃん楽しみですね (*^^*)
この記事が皆さんの参考になれば幸いです。

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