うつ病・統合失調症などで妊娠希望される方へ。薬は飲んでいい?妊活前に知ってもらいたい3つのこと。

こんにちは!みいゆです。

私は病院で、以前は産科担当薬剤師として勤務しており現在は新生児医療に携わっています。

妊婦さんの中には心臓病や膠原病など基礎疾患を持った方も少なくなく、特にうつ病や統合失調症などの精神疾患を持った方は産前だけでなく、産後のケアも重要になってきます

そこでこの記事ではうつ病や統合失調症、その他精神疾患のある方で妊娠希望される前に知ってもらいたいこと、考えてもらいたいことについてまとめてみました。

向精神薬・睡眠薬など服用中で妊活中の方には読んでいただきたいです。

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そもそも妊娠は可能か?

「そもそも、うつ病でも妊娠できるの?」

結論から言えば妊娠は可能です!

ただし、妊娠・出産そして子育てする上で考えてもらいたいことや、知ってもらいたいことがあるのでこれから書いていきます。

妊娠中・産後のサポートについて必ず考えよう!

もともと精神疾患を持っていない人でも、ホルモンバランスの乱れによって「マタニティブルー」「産後うつ」になる可能性がありますが、もともとうつ病などの精神疾患のある方はなおさら精神状態が悪くなる可能性があります!
(もちろん大丈夫な方も沢山います)

そこで「悪くなった時」に備えて、誰がサポートしてくれるのか、具体的に考えておく必要があります。

育児は毎日24時間体制で、夜間も2~3時間おきに起こされて授乳しなければなりません。


あなたは
それに耐えられますか?


眠れないと症状が悪くなる方は特に。


あなたができない時に、代わりに育児をやってくれる人はいますか?

家族や自治体、訪問看護などがサポートの対象になる方が多いかとは思います。

産んだのはいいけど、結局乳児院へ預けることになったケースなども見てきました。
※乳児院といっても、永遠に離れ離れになるわけではなくて、一時的に離れることも可能です。

そういう選択も、場合によってはアリだと思います。

育児は長期戦です。
まずは妊娠中・育児中の環境について、精神状態が悪化したときのことまで考える必要があります。

妊娠中の薬の影響について

まずは主治医に妊活について相談しておくこと!

お母さんがお薬を内服することで、薬によっては赤ちゃんに先天異常が起こったり、胎盤を通って赤ちゃんに作用し副作用が現れることもあります。

特に双極性障害などで処方される「バルプロ酸(デパケン)」というお薬は、実際に赤ちゃんへの副作用が報告されているので注意が必要です。

必ず、まずは精神科の主治医に妊活について相談しておきましょう!

お母さんの状態によっては薬を減らしたり、赤ちゃんへの影響が少ないお薬に変えてもらえるはずです。

服薬を中止するリスク

薬の影響が怖いからとお薬を絶対に自己中断しないでください!!

勝手に薬をやめると、離脱症状といって、精神状態が酷く悪化したり、消化器症状やインフルエンザ様の症状などが起こることがあります。

また赤ちゃんも大事ですがお母さんが健康でいることがすごく大事です。

お母さんの心と体が元気じゃないと、妊娠継続自体が難しいと思います。

薬を飲んでいなくても、流産したり奇形が出る可能性はあります。

これをどう捉えるかはお母さん次第ですが、「薬を飲むリスク」「飲まないリスク」を総合的に考えて、主治医に相談して薬剤調整したり、症状をコントロールしていく必要があります。

向精神薬や睡眠薬によって赤ちゃんに起こりうるリスク

妊娠1~4週に異常があると妊娠は成立しないと言われています。(全か無かの法則)
そのため、この期間の服用は気にしなくて大丈夫です。

妊娠5週以降も奇形などの可能性は低いですが、前述したとおりゼロではないので、産婦人科の先生にも服薬中であることを伝え、定期的に赤ちゃんの状態を診てもらう必要があります。

また、出産直前まで向精神薬など鎮静作用のある薬を飲んでいると、「スリーピングベイビー」といって眠ったような状態で生まれることがあります。

赤ちゃんが呼吸障害になることもあり、状態が安定するまでは保育器管理だったり、NICUなどで入院することもあります。

授乳は可能?

結論を言えば、授乳可能な条件は以下だと思います。

  • 授乳しても比較的安全な薬を内服すること
  • 赤ちゃんの副作用発現に注意すること
    お母さんの状態が悪い時でも!

お薬によっては、母乳中に移行してしまうものがあります。

「授乳希望」と主治医へ伝えれば比較的安全な薬を処方してくれるとは思いますが、リスクは完全にゼロではありません。

特に安定剤などの鎮静作用のあるものの中には、母乳中に移行して赤ちゃんが眠りがちになってしまったり、呼吸が止まってしまう可能性もあります。

母乳を与える場合は、赤ちゃんが眠りがちじゃないか?顔色が悪くないか?などの様子を観察する必要があります。

さらに、お母さんの精神状態が悪い時でも、赤ちゃんの様子は見ておく必要があるので、やはり周囲のサポートは必要ですね!

「薬の影響が心配。でも、どうしても母乳をあげたい!」

そんな方は、比較的安全な薬を処方してもらった上、完全母乳ではなく、ミルクとの混合栄養にすることで薬の影響は減らせるので、検討されても良いと思います。

また、服薬前(体の中の薬が少ない状態の時)に、授乳することでも、赤ちゃんへの薬の影響は減らせます。

まとめ

うつ病など精神疾患があっても妊娠希望される方は、ざっくりいうと以下3つのことが必須になってきます。

  • 産前産後、症状悪化時のサポート体制を考えておくこと。
  • 精神科の主治医へ相談し、薬の調整をしておくこと
  • 妊娠発覚したら産婦人科の主治医にも通院中であることを伝えること


「何だか大変そう」と思われるかもしれませんが、これができなければ妊娠継続や育児は厳しいかもしれません。

大変な分、育児の素晴らしさも経験するとは思いますが。

この記事が皆さんの参考になれば幸いです。

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